ウクライナ情勢の悪化を受けて、欧州向けの国際郵便やEMSが引受停止となっています。
その代替手段の一つとして、ヤマト運輸が提供している国際宅急便を利用される方も多いのではないでしょうか。
今回は国際宅急便の利用方法や注意点をまとめます。
国際宅急便ってどんなサービス?
ヤマト運輸のHPによると、
「世界の国々へ贈り物や商品等を送る場合にご利用いただける、海外向けの宅急便です。日本国内の宅急便とは異なり貿易扱いとなるため、各国の輸出入制限が適用されます。」とのこと。
日本に住んでいる人なら一度は使ったことのある宅急便の国際版ですね!
世界の200を超える国と地域にドアtoドアで荷物を届けることができるそうですが、お届け先によってはドアまでの配達ではなく空港まで引き取りに行く場合もあるようです。
また、このサービスは事前に契約がなくとも利用が可能です。
国際郵便の引受停止により突然出荷の手段がなくなった方にはありがたいサービスですね。
送れない国はあるの?
200か国以上に送れる国際宅急便ではありますが、送れない国もあるようです。
世界の状況に応じて一時的に送れない国とサービスとして常に送れない国があるため、それぞれ紹介します。
①国際情勢悪化の影響で一時的に送れない国(2022年4月4日現在)
国際的な情勢不安が続く中で送ることができない国が増えてきています。
現時点では、ロシア・ウクライナ・ベラルーシの3か国が引受停止になっているとのことです。
旅客機で輸送される郵便は、国際情勢の悪化を受けて旅客便の欠航が相次いで起こったために引受停止の措置をとっていると考えられます。一方で国際宅急便など一般クーリエ便は貨物機で輸送されているため、旅客機と比べて欠航となる割合が低く安定的な輸送がなされていると考えることができます。
状況は随時更新されるようなので、ヤマト運輸が用意している国際宅急便国別ガイドで確認するようにしてください。
②常態的に送れない国
明確にこの国には送れませんと明記はされていないのですが
例えば、北朝鮮やミャンマー、イラクなどの国には送れないようです。
チェックポイント
2022年3月8日に日本郵便が引受停止とした
アンドラ、英国、ガーンジー、ジャージー、ドイツ、フィンランド、フランス、ベルギー、マン島、モナコ、ガドループ
の11か国は、ヤマトの国際宅急便であれば発送可能。
利用する際の注意点は
国際宅急便を利用する際に注意しなければならないポイントを紹介します。
①送れないものに注意する
国際宅急便には各国共通で送れないものと国ごとの送れないものがあります。
- 各国共通で送れないもの
食品、医薬品、危険品、その他(20万円以上の高額なもの、再発行不可能なものなど)
詳しくは、国際宅急便で送れないもののページを確認してください。 - 国ごとに送れないもの
国際宅急便国別ガイドで国ごとの送れないものを確認することができます。
すべての商品情報が掲載されているわけではないので、不安があれば直接問い合わせをすることも可能です。問い合わせのための専用の窓口が用意されているのでそちらに問い合わせをするようにしましょう。一般の宅急便窓口に問い合わせてもはっきりと回答してくれないことが多いようです。
国際宅急便サービスセンター:0120-5931-69(営業時間9:00-18:00)
②宛先に注意する
送れる国であっても、宛先によっては制限されている場合があります。
個人宛には送れない国
国の規制によって、個人宛では送れない国があります。
地域 | 国名 |
---|---|
アジア | 中国・フィリピン・モンゴル・インド |
北中米 | カナダ、メキシコ |
南米 | アルゼンチン・パラグアイ・ブラジル・ベネズエラ |
欧州 | ポルトガル・ロシア |
中近東 | カタール・サウジアラビア |
Ebayなどで販売した商品は個人宛になることが多いから、送れる国かどうか販売前にチェックが必要ですね。ちなみに、書類であれば個人宛てであっても発送は可能です。
送れない宛先
ホテルなどの宿泊先やP.O.BOX(郵便私書箱)宛には送ることができません。宿泊先に関しては、事前に荷物を送る文化がそもそもなく預かってくれないんでしょうね。ここは日本とは違う点です。
出荷前の準備
国際宅急便を利用するためには、送り状とインボイスを作成する必要があります。その後の出荷までを解説します。
送り状について
国際宅急便には専用の送り状が2種類あり、いずれもヤマトの直営店で手に入れることができます。ドライバーに持ってきてもらうことも可能ですが常に持っているわけではないようなので数日待つこともあるようです。
- インボイス付きの送り状
- インボイスなしの送り状
自宅や会社にプリンターがある場合はインボイスなしの送り状がお勧めです。
書き損じや商品が追加になった場合などを考えて、インボイスはパソコンで作成した方が良いからです。
また、法人契約をされている方はPCで送り状やインボイスが作成できますのでそちらもお勧めです。PCで送り状を作成することが出来るワールドポータルの利用に関しては下記記事もご覧ください。
インボイスについて
国際宅急便を利用する際のインボイスには決まったフォーマットはありません。普段使用しているものがあればそれを利用しましょう。
インボイスを作ったことがない方のためにフォーマットも用意されています。こちらの項目を埋めるように作成すればスムーズに出荷できます。
出荷方法
国際宅急便はコンビニでは出荷出来ません。
直営店に直接持ち込むか、ドライバーの集荷を依頼しましょう。
また、ドライバーの集荷は、事前に上記の送り状やインボイスを用意した上で依頼をするようにして下さい。集荷に来たときに送り状を貰おうとしてもドライバーは持ち合わせていない事も多く余計な時間が掛かってしまうためです。
国際宅急便の利用方法まとめ
チェックポイント
・国際郵便やEMSが引受停止をした国であっても、国際宅急便では引き続き輸送可能
・送り状やインボイスを作成すれば、事前の契約がなくとも利用することができる。
・出荷は、ヤマト直営店への持込かドライバーの集荷のみ(コンビニ不可)
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