国際小包に特別追加料金が適用 新旧の料金を比較

国際郵便・宅配便

2022年3月22日に日本郵便株式会社からプレスリリースされた内容によると、

現在、EMSの第2地帯向けに適用されている特別追加料金を2022年6月1日から新たに国際小包にも適用の範囲を広げる とのことです。

日本郵便のプレスリリースへのリンクはこちら

この記事では、プレスリリースの内容の詳細を解説するとともに、どのような影響が出てくるのかを説明します。

そもそも特別追加料金とは

特別追加料金とは、読んで字のごとく特別(一時的)に運賃に追加して発生する料金のことです。

その背景には、輸送コストや諸外国での配達コストの大幅な上昇があるようです。

新型コロナウイルスが広がりだした2020年以降、需要の増大や人手不足の影響で航空運賃の上昇が続いたことに加え、昨今の原油価格高騰も影響があったのだと思われます。

直近では、そもそもの運賃も値上げになっていましたね。

もともとは2021年6月から当面の間、EMSの第2地帯向けのみに適用するというプレスリリースがあり、それが現在まで続いていたのですが適用が終わることなくさらに広がった形になります。

他社の対応

日本郵便の特別追加料金適用は特別なことではなく、2022年3月現在では下記の大手国際宅配会社でも同様の料金を取っています

なお現時点ではヤマト運輸が提供する国際宅急便は、上記のような特別料金は取っていません

適用範囲について

特別追加料金の適用範囲は2022年6月1日より、対象となるサービスと地帯に変更があります。

対象の地帯は変更になっているように見えますが、国や地域に変更はありませんのでご注意ください。

2022年5月31日まで2022年6月1日から
対象サービスEMSEMS、国際小包(航空扱い)
対象地帯第2地帯(オセアニア、北中米、中近東、ヨーロッパ)第3地帯(オセアニア、カナダ、メキシコ、中近東、ヨーロッパ)
第4地帯(米国(グアム等海外領土を含む)
地帯は変更となるが、対象の国と地域には変更なし

料金はどれくらい上がるのか

気になる料金について、航空便扱いの国際小包の料金がどれくらい上がるのか検証してみます。今回のプレスリリースでは特別追加料金が掛かるようになるという発表でしたが、同じく2022年6月1日からは基本運賃の値上げもされるので、それも含めいくつかのパターンで比較します。

そもそもの料金が知りたい方はこちらの日本郵便HPをご確認ください。

米国向け500gの場合

国際小包は現在ある500gまでの料金帯がなくなり1kg単位となるため、500gまでの軽い荷物を送っていた方にとっては大幅な値上げとなってしまいます。

米国向け500kgの場合運賃特別追加料金合計
5/31まで(現在引受停止中)2,500円なし2,500円
6/1から(引受再開予定)3,400円800円4,200円
差額+900円+800円+1,700
国際小包(航空便扱い)の料金新旧比較

米国向け2kgの場合

国際eパケットが利用できる限界の重量である2kgの料金比較は下記の通りです。運賃3,620円である国際eパケットの利用条件に当てはまる場合はそちらを利用するのがお得です。

米国向け2kgの場合運賃特別追加料金合計
5/31まで(現在引受停止中)5,050円なし5,050円
6/1から(引受再開予定)5,100円1,600円6,700円
差額+50円+1,600円+1,650円
国際小包(航空便扱い)の料金新旧比較

米国向け5kgの場合

国際eパケットで代替できない重量である5kgの場合、スピードの速いEMS(15,100円)と900円しか料金が変わらないのでEMSの利用を検討しても良いでしょう。(通販に取り組まれている方は早くお届けする分販売価格を高く設定できますね)

または他社サービスの利用も検討してみましょう。ヤマト運輸の国際宅急便は米国向け5kgの荷物であれば4,650円で送ることができます。ただし、送れないものなど条件が郵便とは異なりますのでご注意ください。

米国向け5kgの場合運賃特別追加料金合計
5/31まで(現在引受停止中)10,150円なし10,150円
6/1から(引受再開予定)10,200円4,000円14,200円
差額+50円+4,000円+4,050円
国際小包(航空便扱い)の料金新旧比較

まとめ

国際小包にEMSと同じような特別追加料金が掛かるというリリースについて解説しました。

コロナ禍以降米国向けはずっと引受停止だったので国際小包を利用したいユーザーにとって引受が再開されるのはうれしいニュースかもしれませんが、大幅な値上げとなっているので利用しづらくはなってしまっていますね。

この記事のまとめ

2022年6月以降、米国や欧州向けの国際小包に特別追加料金が加算される

料金の値上げと併せると、どの重量帯でも大幅な値上げとなってしまう

2kg以下の小さな荷物の場合は、国際eパケットの利用を検討

2kgを超える大きな荷物の場合は、ヤマト運輸の国際宅急便の利用を検討

以上です。

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